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台風・洪水被害で家が浸水!保険適用など具体的な対応方法・復旧作業の流れを解説

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台風や大雨・河川の氾濫などで家が床上浸水・床下浸水してしまうことがあります。浸水被害にあった場合、どのような手順で復旧作業を行えばよいのか、具体的な方法や手順についてまとめました。

 

 

もし家が浸水してしまったら?具体的な対応方法・復旧の流れについて【情報まとめ】

浸水被害の種類:床上浸水と床下浸水の違いについて

まず最初に知っておきたいのが床上浸水と床下浸水の違いです。

床下浸水について

名前の通り、床下浸水は住居の1階部分の床までは届かないレベルの浸水を指します。

床上部分は土砂や汚水に触れていないため、家財などは守られた状態です。

しかし、床下部分に土砂や汚水が晒されるために、土砂の除去・消毒などが必要になります。古い住宅の場合は建物の基礎工事部分に悪影響が出る可能性があります。

床上浸水について

床上浸水は住居の1階部分の床を越えるレベルの浸水を指します。居住空間が土砂や汚水に晒されることになるため、家財の一部は利用不可となり、即座に日常生活を復旧させることは困難な状態になります。

床下部分の土砂除去・消毒の他に、床上部分も大幅なリフォームが必要・家財道具の再購入が必要になるケースが多いです。

リフォームが長期に渡る場合は、一時的に仮住まいを用意する必要もあります。

 

「床上浸水」「床下浸水」の知識を再確認したところで、具体的に自宅が浸水してしまった場合の作業手順確認に入ります。

 

自宅が浸水した場合の作業手順について

持ち家では無い・賃貸の場合、まず大家さんに連絡を

被害にあった住まいが賃貸の場合は、まず大家さんに連絡をしましょう。家財道具は暮らしている住居者のものですが、住宅の持ち主は大家さんです。

作業を行う前に大家さんと意思の疎通を行い、どこまでの作業を自分が行うべきか、どの作業を大家さんが担当するのか確認をします。明確になってから作業に入りましょう。

 

状況確認と被害箇所の写真撮影を行い、罹災証明書を出そう

避難所から戻ったら自宅が浸水していた!台風で自宅の壁などが壊れた!

このようなケースの場合、まずは家の状況確認を行いましょう。自宅が傷んでいる場合は壁・床・階段の崩壊に気を付けて下さい。

玄関・1階部分を確認して床上浸水被害にあっていないか確認します。

もし何らかの災害被害に合っていた場合、いきなり片づけを始めずに状況証拠となる写真撮影をしておきましょう。

なぜ証拠写真が必要かというと、後で様々な支援を受けるために必要な「罹災証明書(りさいしょうめいしょ)」を発行してもらうためです。

 

罹災証明書とは何か?浸水被害の場合は何をするべきか

罹災証明書は自治体が被害者の申請によって、家屋の被害状況を調査し、被害の大きさを認定・証明するものです。状況に応じて「半壊」「全壊」など認定度合いが変わります。

この罹災証明書が様々な支援を受けるために必要になることが多いのです。

自然災害が発生した場合、行政から被害者に対して公的支援が行われるケースがあります(被災者生活再建支援金や義援金、災害復興住宅融資など)。

また、民間支援が行われるケースもあります(金融機関による有利な条件での融資など)。火災保険の申請などでも必要となります。

自然災害被害、浸水被害にあった場合は、できるだけ早めに罹災証明書の手続きを行いましょう。

罹災証明のため現場の被害状況写真を撮るポイント

  • 建物の全景を撮影
  • 浸水した深さ(浸水深)がわかる状況を撮影(メジャーを使って深さを撮影、測定場所がわかるように遠景を撮影)
  • 具体的な被害箇所を撮影

床、壁、キッチン、トイレ、風呂など、具体的に被害にあった箇所を撮影しておきましょう。これらの写真を添付して罹災証明書を自治体に提出に提出します。

 

参考資料豪雨被害 片付け前に「り災証明書」申請のための写真撮影を - ウェザーニュース

家屋に入りこんだ汚泥・ゴミの撤去、掃除・消毒を行う

床上浸水の場合、玄関を開けるとまず「異臭・臭い」に驚くことでしょう。河川の氾濫などで浸水した水は綺麗な水では無く、下水・汚水などを多く含んでいます

ショックを受けるかもしれませんが、家財道具の安否や住宅内の状況確認を行いながらゴミの撤去を行いましょう。汚水に浸されてしまった場合、大半の家財を処分することになると思います。

ゴミ除去・片付け・掃除作業を行う場合は、軍手着用、マスク着用、靴底の厚い靴を装着するようにしてください。基本的には肌の露出を避けましょう。作業中のちょっとした切り傷・すり傷からバイキンが入る危険性があります。

浸水に紛れて危険物などが流れ着いている可能性があるため、足元には注意して作業して下さい。釘やガラス片などが紛れているかもしれません。

また汚水が原因で室内は汚れています。感染などを防ぐためにも手袋を着用しましょう。うがい・手洗いもこまめに行います。

 

浸水被害のゴミ掃除・片付け。具体的な作業の流れは以下になります

  • 庭を含む家の周囲、床上(室内)、床下のゴミ・汚泥をできるだけ片付ける(畳や家財など使えなくなったものは捨てる)
  • 自家用車が動くか確認。ダメなら回収と台車の手配。販売店またはJAFへ連絡を。
  • 床下はポンプや雑巾等で汚水を吸いだす。水が引いたことを確認する。
  • 汚れた床下部分を綺麗な水で流す。水を吸いだして乾燥させる。
    十分に乾燥させないとカビ発生の原因となります。
  • 床下・床上含めて汚水が付着した部分は消毒を行う

 

壁の内部、柱の内部など目に見えない部分なども浸水被害に侵されている可能性があります。また、個人が行うには難しい作業に関しては住宅会社・リフォーム会社に相談・依頼するのが現実的です。

 

汚泥の除去作業には高圧洗浄機があると作業に役立ちます。
ドロを掻き出したらアルコールスプレーをかけましょう。かなり臭いが抑えられます。

 

電気・ガス・水道は利用前に問題をチェック

電気制御盤のブレーカーが落ちていたら、どこかで漏電している可能性があります。電力会社に相談しましょう。

床上浸水被害に合い、濡れた電化製品などを片付ける場合は、ブレーカーを落としてから作業を行うべきです。

水道復旧後は汚れた水が混ざっている可能性があります。綺麗な水がでるまで暫くの間は水を流しましょう。

 

仮住まい・生活再建の見通しを立てよう

床上浸水・床下浸水問わず、水害被害に合うと元の住まいで暮らせるようになるまで1ヶ月以上の時間が必要となるケースが多いです。

大規模水害の場合は地域の施工業者に依頼が殺到するため、着工・完了まで数か月必要になる場合もあります。

仮住まいはどうするのか、仕事はどうするのか。精神的にも落ち込みますが、まずは落ち着いて家族で生活再建までの見通しを立てる必要があります。

現実的に生きていくには住まいとお金が必要です。被害状況に応じては自治体から仮設住宅や義援金などのサポートが受けられる場合があります。

具体的に見ていきましょう。

 

自治体から公的支援が受けられないか調べよう

自治体から公的支援が受けられないか調べよう

生活していくためにはお金が必要です。自然災害が発生した場合など自分の住んでいる自治体から税の減免、災害見舞金の交付が行われるケースがあります。

自治体に電話して「今回の台風で浸水被害にあった。被災者に向けて何か支援が受けられないだろうか」と聞けば、色々と教えてくれます。電話番号は自治体WEBサイトのTOPページに公開されています。

行政支援を受けるためには先に説明した「罹災証明書」が必要になるケースが多いので、早めに提出するようにしましょう。

 

加入保険から保険金が適用されるか調べよう

自宅を持ち家としている場合、火災保険や地震保険、家財保険に加入していることでしょう。火災や地震と言いながらも、水害に対して保険金が払われる契約ケースもあります。

自分が加入している保険一式に対し、水害による被害で保険金が出ないか、今一度確認しましょう。

 

意外な盲点!詐欺(訪問営業による高額請求)に注意しよう

自然災害でたくさんの被災者が出ると、詐欺被害も発生します。

具体的には2019年の千葉県で台風被害が発生した時に「ブルーシート詐欺」が何件も起きました。

台風で屋根が飛んだ場合、本格復旧までの間、一時的な雨漏りを防ぐためにブルーシートで穴をふさぐ作業が必要になります。高齢者には辛い作業ですね。このような高齢者を狙い、ブルーシートを代理で張るという業者が訪問営業。最終的には雑な仕事で高額請求を行うというものです。

実際に作業は行っているので詐欺とは決めつけにくいのですが、突然やってきた営業マンのゴリ押し営業に負けないようにご注意ください。

ゴミの引き取り業者を装って、高額を請求する話も聞きます。

 

最後に:

本記事では浸水被害に合った場合、何をすればよいのか、復旧の流れについて大まかにまとめました。

更に各作業に関する詳細については、以下の専門機関が発行した冊子が役に立つでしょう。参考にしてください。

 

以上、台風・洪水被害で家が浸水!保険適用など具体的な対応方法・復旧作業の流れを解説...という話題でした。