はてなブックマーク開発ブログ(公式)が不正利用に関した情報提供を求める記事を公開した。
ユーザからブックマークコメントを通じて様々な意見が出ている。
「対応が遅い」「今さら」といった不満を訴えるものもあれば、「効果はでている」「マシになった」と改善効果を感じているコメントもある。
これらブクマコメントの中で個人的に気になった言葉がある。それは「互助会」。互助会という言葉の定義が人によってバラバラな感じがして、読んでいてモヤモヤするのだ。
いくつかのコメントから「互助会」の内容を勝手に予想すると「口裏を合わせたユーザーがお互いのブログ記事に対してブックマークをつけあう」ということらしい。
これらがスパム行為に該当する、かつホットエントリー入りして鬱陶しい、ということなのだろう。
私自身、はてなブログProでブログを書いている立場にあり(このブログです)Twitterのフォロワーの中には同様にブログを書く方が多く、はてなブログ読者登録や、ブログを読んではてブをつける、コメントを書く、スターを付けるなど、様々な交流を行っている。これらの行為が「互助会」的な行為と思われるのもつらい。
互助会的行動についてもう少し突っ込んで考えたい。
まず最初に、どのような行為がはてなブックマークのスパムに該当するのか再確認する。
はてなブックマークのスパム対策について
「どのような行為が不正利用なのか」については公式ヘルプページにまとめられている。
ヘルプによると、不正行為・スパム行為は同義。
はてなブックマークでは、新着エントリーや人気エントリーへの掲載のために行われる不正な行為を「スパム行為」とし、表示制限措置や利用停止措置の対象としております。
また、具体的なスパム行為については箇条書きで列挙されている。
- 特定のサイトに対し、メインアカウントとサブアカウントで複数のブックマークをする行為
- 複数のアカウントで共謀して同一のURLをブックマークする行為
- 同一サイトのページを大量にブックマークする
- 複数のメインアカウントを所持する行為
- 広告、宣伝および検索サイト最適化を目的としてブックマークする行為
- ワンクリック詐欺や不法行為が行われているサイトを宣伝広告目的でブックマークする行為
- ブックマークを明示的に依頼したり、ブックマークの追加に金銭や物品などの報酬や特典を与える行為(当社が主催するキャンペーン企画などを除きます)
- ブックマーク対象のページの内容と無関係なタグやコメントを投稿し、誘導をはかる行為
- 特定の条件で自動ブックマークをする行為のうち、特に公正性に影響が出るもの
- エントリーのブックマーク数に応じて、自動的にブックマークを投稿する等
- 存在しないページを繰り返しブックマークする行為
この辺りはSEOのブラックハット対策に近い考え方(自然に集まるリンクは良いが、リンクを金で購入する・ペラいサテライトサイトを量産して自演はダメ、など)となっている。
2016年8月末時点でのスパム対策について公式が報告した記事がこちら。
簡単にまとめると「通報や判定システムに基づき、記事・ホスト・ユーザにスパム判定を行っているが、即座に非表示や利用停止にはしない。システムの改良は続けていく」とのこと。
自分でブックマークを付ける行為は問題無い
自分の書いた記事にブクマをつける行為(セルフブックマーク、通称セルクマ)はスパム行為なのか、気になる方は多いと思う。上記の記事内に回答があった。
ご自身が運営するウェブサイトを自身のアカウントでブックマークする行為については、特に問題としておらず、表示制限措置や利用停止などの対象とはしておりません。
公式の答えは「セルクマは問題無し」ということになる。
私自身もブログ記事を公開するとセルフブックマークを行い、はてブのTwitter連携機能を経由してTwitterに流す、という行動をしている。記事を読んでもらいたいならまず知ってもらうはじめの一歩的な宣伝は大事なので。
互助会問題について
公式によるスパム定義が確認できた。互助会に関する考察に話を戻したい。
仮に互助会を「お互いのブログ記事にブックマークをつけあうことを目的とした、口裏を合わせたユーザーグループ」とする。
自分の身の周りについて 互助会はあるのか
私自身の体験を述べると、今年の7月にはてなブログとTwitterを開始して4ヶ月経過するが(フォロワー約2500、ブロガーさんがほとんど)互助会的な誘いを受けたことは一度も無い。TwitterのDMも「副業に興味ありませんか?」的なものばかり。
ブロガーの有料コミュニティ「○○サロン」的なものが流行っているらしいが加入したことがないので中で何をやっているかは全くわからないし、具体的な話も流れてこない。
過去に互助会グループがあったのかどうか
具体的な存在を聞いたことがない。もしあったとしても、はてなブックマーカーの自浄作用ですぐに潰れると思う。
互助会なのか、交流なのか
先日、週刊はてなブログから気になる情報が流れてきた。
週刊はてなブログ編集部の回答をまとめると以下の2つとなる
- 興味のあるブログの読者になってみよう
- ブログ記事に「はてなスター」や「はてなブックマーク」をつけてみよう
気軽にスター・ブクマをつけることで、ブログを通じたコミュニケーションが進むよ!ということらしい。ただし「※自分のブログ読者を増やすことだけを目的に無差別に読者登録を行うことはスパム行為にあたります。自分が継続的に読みたい興味あるブログを購読しましょう」という注意書きもあった。
公式としてブクマやスターによる交流は問題無い(むしろ推奨)。
公式が推奨するように、読者登録を行う、ブックマークを行うことでコミュニケーションを進めるうちに特定の相手を強く認識する(好意的・お気に入りのユーザになる)ことは何ら問題は無い。
はてなスターは感謝の気持ち
はてなブログでは、記事ページやコメントにスターを付けることができます。ブログやコメントを読んで「いいな」と感じたときなどに、その気持ちを気軽にフィードバックすることができます。
黄色のノーマルスター★であれば無料でいくらでも利用でき、また一つのエントリーやコメントに一人でいくつでも複数のスターを付けることができます。
ブログやはてブで連打されたスターを良く見かける。ヘルプにも記載があるように、気軽なフィードバックなので一人でいくつ複数のスターをつけても問題ない。
※ただし感謝の気持ちが無いスター連打はスパムになることには注意したい
ブログ主からブックマークに対するスター連打
ブログを書くようになって初めて知った気持ちなのだが、はてブをもらうとすごく嬉しい。 特にブログを始めて間もないあたりの、PVが雀の涙のような時期はなおさら。
上の画像は私のブログ記事についたコメント付きはてなブックマークだが、感謝の気持ちを込めてスターを付けた。
今になって思うのは、このスターが返されたはてなブックマークを見て「互助会的活動だ!」と思うはてなブックマーク利用者が少なからず存在する、ということだ。
それは大きな誤解だということはハッキリと伝えておきたい。お互いに口裏を合わせたりしていない。本当に感謝の気持ちしかない。この気持ちはブログを書くようになるとわかる。
気軽なフィードバックはスターの使い方として問題無いことは公式も述べている通り。
「ブックマークした人が自分のブログを見に来てくれて、ブクマしてくれたら嬉しいな」的な感情をもってブクマする人もいるかもしれないが、相手に直接依頼するのでなければスパム行為に当たらず問題無い。
連打されたスターが付いているだけで嫌悪感を抱く人は「なれあいウゼえ」ということなのだろうか。そこはコミュニケーションの一環なので見守ってほしい。
互助会っぽく見られてしまうブロガーさん
- どの記事にも10以上のブクマがつく、たくさんのスターがつく
- ブクマにスターを複数返す
- 相手のブログ記事にもスターをつける、ブクマする
このようなブロガーさんは確かに存在して、手厳しいはてなブックマーカーさんから見ると「互助会だ!」と認識されるのかもしれない。
でもね、自分の観測範囲で話をしますが、そのような方はブログが好きで、コミュニケーションが好きで、マメ・真面目な方ばかり。いやマジで。読めばわかる。
記事やコメントが雑だと相手からのレスポンスも続かないですし。いつも対応が丁寧かつ謙虚で尊敬します。このタイプにアフェリエイトでガッツリ稼ぐぜ!的なブロガーさんはほとんどいないのではないでしょうか。
ホットエントリーに表示されるには10,20のブクマでは駄目なので、せいぜい個別カテゴリに表示される程度。なのでマサカリ担いだブックマーカーさん達にお願いしたいのは、コミュニケーション盛んなはてなブログ記事が個別カテゴリに表示されるくらいは優しく見守ってほしい、かつ互助会のレッテルは貼らないでもらいたい。
はてなブックマークの機能にフィルタリング・NGワード的な実装が対応されれば、この辺りは万事解決すると思います。運営の改善に期待ですね。
まとめ
- スパム駄目、絶対
- 互助会の定義はあいまい
- 実際に互助会が存在するのか不明
- スター・ブクマのコミュニケーションは問題無し・むしろ推奨
- スター・ブクマの付き方で互助会と思われやすいがそれは誤解
以上、はてなブックマークのスパム対策と互助会の誤解について...という話題でした。
ではまた (*´ω`)ノ