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2018年に公開された映画「ボヘミアンラプソディー」が大ヒット。日本で第3次クイーンブーム到来と言われている伝説のロックバンド「QUEEN(クイーン)」。その素晴らしい楽曲群が改めて評価されています。
これからクイーンの曲をもっと知りたいという人に向けて、クイーンのファン歴30年以上の私がコメント付きでアルバムを発売された順番・年代順に紹介します!
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- QUEEN スタジオアルバム
QUEEN 成り立ちについて
映画ボヘミアンラプソディーで描かれていた通り、クイーンの母体はヴォーカル兼ベースのTim Staffell、ギターBrian May、ドラムRoger Taylorが在籍したバンド「Smile」。
Smileはシングル「Earth」を1969年9月にリリースするがヒットせず、Tim Staffellが脱退。後任のボーカルとしてFreddie Mercuryが加入する。
ベーシストが決まらず加入・脱退を繰り返すが、1971年にJohn Deaconがオーディション経由で加入した。
クイーンの英公式サイトでは4人が揃った1971年をバンド結成年としている(QUEENを名乗ったのは前年の1970年である)。
QUEEN スタジオアルバム
Queen (邦題:戦慄の王女)
1973年7月にEMI Recordsからリリースされた1stアルバム。デビューシングル「Keep Yourself Alive」収録。
曲構成が複雑・エフェクトが多く使われているためか、デビュー当時のイギリスの評価は高くなかった。しかしアメリカ・日本では高い評価を獲得。
コーラス、ギターハーモニー、ピアノ、ドラマチックな展開など荒削りながらクイーンらしさが感じられる1枚。
スパニッシュ風味なハードロック「Great King Rat」、ヘヴィさと軽快さと華麗さを兼ね備えコーラスも美しい「Liar」も人気曲。
QUEEN 収録曲
- Keep Yourself Alive
- Doing All Right
- Great King Rat
- My Fairy King
- Liar
- The Night Comes Down
- Modern Times Rock ’n’ Roll
- Son and Daughter
- Jesus
- Seven Seas of Rhye…
- Mad the Swine
この年(1973年)のイギリスではエルトン・ジョンが『Don’t Shoot Me I’m Only The Piano Player(邦題:ピアニストを撃つな!)』、『Goodbye Yellow Brick Road(邦題:黄昏のレンガ路)』で英国アルバム・チャート首位を獲得している。
フレディーがメアリーにプロポーズしたのも1973年です。
Queen II
1974年3月8日、EMI Recordsよりリリースされた2ndアルバム。英チャートで5位を獲得し、QUEENの名が知れ渡ることとなった。
本作がQUEENの最高傑作と評する声も多い。Guns N' Rosesのボーカリスト アクセル ローズは「Queen IIのアルバムを俺の棺に入れてくれ」と述べているほど。
本アルバムで既にオペラ要素が取り入れられており、後のBohemian Rapsodyにつながることとなる。
楽曲の前半(レコードのA面)はギタリストのBrian Mayが手掛け「White Side」と呼ばれる。楽曲の後半(レコードのB面)はヴォーカルのFreddie Mercuryが手掛け「Black Side」と呼ばれる。「白と黒」をテーマとしたコンセプトアルバム。
メンバーの顔がフィーチャーされたアルバムジャケットも有名。
後の様々なアーティストに強い影響を与えた1枚で、QUEEN最高傑作と評価する声も多い。特にブラックサイドの「Ogre Battle」から「Seven Seas of Rhye」までは曲が繋がった構成となっており、時間があっという間に過ぎてしまう。
収録曲「The March of the Black Queen 」はボヘミアンラプソディーに通じるドラマチックな展開を感じさせる名曲。なぜベスト盤に入らないのか、という声が多い。
QUEEN II 収録曲
- Procession
- Father to Son
- White Queen (As It Began)
- Some Day One Day
- The Loser in the End
- Ogre Battle
- The Fairy Feller’s Master-Stroke
- Nevermore
- The March of the Black Queen
- Funny How Love Is
- Seven Seas of Rhye
- See What a Fool I've Been
Sheer Heart Attack
1974年11月8日、EMI Recordsよりリリースされた3rdアルバム。
イギリス、日本、アメリカと世界的に評価が広がるきっかけとなった1枚。ロック・POP、バラエティ豊かな楽曲が並び「まるでジェットコースター」と評される。「Brighton Rock 」「Killer Queen」「Now I’m Here 」「Stone Cold Clazy」など人気曲を多く収録。
アルバムタイトルとなった曲「Sheer Heart Attack」は本アルバムには収録されていない(アルバム「News of the World」に収録)。
このアルバムからJohn Deaconの作った曲が収録され始めた。
Sheer Heart Arrack 収録曲
- Brighton Rock
- Killer Queen
- Tenement Funster
- Flick of the Wrist
- Lily of the Valley
- Now I’m Here
- In the Lap of the Gods
- Stone Cold Crazy
- Dear Friends
- Misfire
- Bring Back That Leroy Brown
- She Makes Me (Stormtrooper in Stilettos)
- In the Lap of the Gods… Revisited
- Now I'm Here (live at Hammersmith Odeon, December 1975)
A Night at the Opera
1975年11月21日、EMI Recordsよりリリースされた4thアルバム。「Bohemian Rhapsody」が収録されていることで本アルバムを購入する人が多い。ボヘミアンラプソディーはシングルカットされ、英チャート9週間連続1位を記録。アルバム「A Night at the Opera」でクイーンは母国イギリスで初めてチャート1位を獲る。
ボヘミアンラプソディーは当時はまだ珍しかったプロモーションビデオを制作。Queen II」のジャケット(四人の顔が浮かび上がった構図)をモチーフに制作され話題となった。
全体的にハードロック色は後退しているが、アルバムのトータルバランスは抜群に良い。アルバムの最後を締めくくる英国国家「God Save the Queen 」はクイーンのライブの最後に流れることでも有名。
「Death on Two Legs」「You're My Best Friend」「'39」「The Prophet's Song 」「Love of My Life」など人気曲も収録。
映画「ボヘミアンラプソディー」でファンになった人には必聴のアルバム。
クイーンはこの年1975年に日本初来日。到着した空港には3000人を超えるファンが押し掛ける大騒ぎに発展。7都市8公演を行っている。千秋楽は日本武道館。
A Night at the Opera 収録曲
- Death on Two Legs (Dedicated to...)
- Lazing on a Sunday Afternoon
- I'm in Love With My Car
- You're My Best Friend
- '39
- Sweet Lady
- Seaside Rendezvous
- The Prophet's Song
- Love of My Life
- Good Company
- Bohemian Rhapsody
- God Save the Queen
- I'M IN LOVE WITH YOU
A Day at the Races
1976年にリリースされた5thアルバム。「A Night at the Opera」と同時期に制作されたこともありセットで語られることが多い。テイストは似ているがポップさが増している。日本国内オリコンチャートNo.1を獲得。QUEENのアルバムの中で一番メロディアスだと評されることが多い。
収録曲「Teo Torriatte (Let Us Cling Together) 」は日本語の「手をとりあって」のことであり、歌詞の一部も日本語である。
「Tie Your Mother Down」「Somebody to Love」「Good Old-Fashioned Lover Boy」収録。ワルツを取り入れた「The Millionaire Waltz」もファンから絶大な人気を誇る名曲。
映画「ボヘミアンラプソディー」からファンになった方は必聴のアルバム。
ちなみに、この年1976年にフレディーとメアリーが婚約を解消している。
A Day At The Races 収録曲
- Tie Your Mother Down
- You Take My Breath Away
- Long Away
- The Millionaire Waltz
- You and I
- Somebody to Love
- White Man
- Good Old-Fashioned Lover Boy
- Drowse
- Teo Torriatte (Let Us Cling Together)
- Back Chat
News of the World
1977年リリースの6thアルバム。邦題は「世界に捧ぐ」。
「We Will Rock You」「We Are the Champions」「Sheer Heart Attack」とオープニングから畳みかける、4人全員のソングライティング能力が存分に発揮された名作。
前作からロックっぽさが戻り、シンプルに聴ける曲が増えた印象。ラストのバラード「My Melancholy Blues」も定評が高い。
当時のイギリスでは ザ・クラッシュ、ダムド、セックスピストルズなどに代表されるパンクムーブメントが到来。
News of the World 収録曲
- We Will Rock You
- We Are the Champions
- Sheer Heart Attack
- All Dead, All Dead
- Spread Your Wings
- Fight From the Inside
- Get Down, Make Love
- Sleeping on the Sidewalk
- Who Needs You
- It's Late
- My Melancholy Blues
Jazz
1978年リリースの7thアルバム。バラエティに富んだ、多彩な楽曲が並ぶクイーンならではのアルバム。
一曲目の「Mustapha」の冒頭のアラビア語からド肝を抜かれる。アルバムタイトルは「Jazz」だが「ジャズミュージック」ではなく「戯言」「ナンセンス」という意味。
人気曲「Fat Bottomed Girls」「Bicycle Race」「Don't Stop Me Now」収録。
ジャケットデザインは日本人の亀倉雄策氏によるもの。
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Jazz 収録曲
- Mustapha
- Fat Bottomed Girls
- Jealousy
- Bicycle Race
- If You Can't Beat Them
- Let Me Entertain You
- Dead on Time
- In Only Seven Days
- Dreamer's Ball
- Fun It
- Leaving Home Ain't Easy
- Don't Stop Me Now
- More of That Jazz
The Game
1980年リリースの8thアルバム。アメリカで400万枚以上を売り上げ念願のチャート1位を獲得。シンセサイザーを導入するなどバンドに変化が見られ、新たな境地を見出した名盤。初期の頃のようなダークで重厚な雰囲気は減り、シンプルでポップ色が強い曲が多い。
人気曲「Play the Game」「Another One Bites the Dust(全米1位)」「Crazy Little Thing Called Love(全米1位)」「Save Me」収録。
本アルバムの中表紙でフレディのヒゲ姿が披露される。
The Game 収録曲
- Play the Game
- Dragon Attack
- Another One Bites the Dust
- Need Your Loving Tonight
- Crazy Little Thing Called Love
- Rock It (Prime Jive)
- Don't Try Suicide
- Sail Away Sweet Sister
- Coming Soon
- Save Me
- A Human Body
Flash Gordon
1980年リリースの9thアルバム。本作は映画「Flash Gordon」のサウンドトラックであるため、アルバム内で歌詞があるのはたった2曲となっている(「Flash's Theme」「The Hero」)ため、好き嫌いが分かれるアルバムである。
Flash Gordon 収録曲
- Flash’s Theme
- In the Space Capsule (The Love Theme)
- Ming’s Theme (In the Court of Ming the Merciless)
- The Ring (Hypnotic Seduction of Dale)
- Football Fight
- In the Death Cell (Love Theme reprise)
- Execution of Flash
- The Kiss (Aura Resurrects Flash)
- Arboria (Planet of the Tree Men)
- Escape From the Swamp
- Flash to the Rescue
- Vultan’s Theme (Attack of the Hawk Men)
- Battle Theme
- The Wedding March
- Marriage of Dale and Ming (and Flash Approaching)
- Crash Dive on Mingo City
- Flash’s Theme Reprise (Victory Celebrations)
- The Hero
Hot Space
1982年リリースの10thアルバム。ロック色は鳴りを潜め、シンセベースやブラスが目立ち、ディスコ・ダンスミュージック色が強く出た作品。「Another One Bites The Dust」路線が好きな人は楽しめるアルバム。路線変更を強く感じて離れてしまったファンも多く、ファンにとっても分岐点といえる。
Hot Space 収録曲
- Staying Power
- Dancer
- Back Chat
- Body Language
- Action This Day
- Put Out the Fire
- Life Is Real (Song for Lennon)
- Calling All Girls
- Las palabras de amor (The Words of Love)
- Cool Cat
- Under Pressure
- Soul Brother
The Works
1984年リリースの11thアルバム。前作「Hot Space」のダンスミュージック路線を引き継がず、また少し以前のクイーンらしさに戻ってきた印象がある。音作りは80年代を象徴するかのようなデジタル音を多めに使った軽めの音質となっている。セールス的には世界中で成功を収めた作品。
人気曲「Radio Ga Ga」「It's a Hard Life」「I Want to Break Free」「Hammer to Fall」収録。
メンバーが女装した「I Want to Break Free」のビデオクリップが注目を集めた。イギリスの番組のパロディーだったが、アメリカでは放送禁止に。
この翌年、1985年7月に20世紀最大のチャリティーコンサート「ライブエイド」が開催される。フレディがソロアルバム『Mr.バッド・ガイ』をリリースしたのも1985年。
The Works 収録曲
- Radio Ga Ga
- Tear It Up
- It's a Hard Life
- Man on the Prowl
- Machines (or 'Back to Humans')
- I Want to Break Free
- Keep Passing the Open Windows
- Hammer to Fall
- Is This the World We Created...?
- I Go Crazy
A Kind of Magic
1986年リリースの12thアルバム。ライブエイド参加後に制作された。映画「ハイランダー」のサウンドトラック用の曲に、数曲を追加して完成したアルバム。
軋轢のあった4人の険悪な雰囲気がライブエイドによって吹き飛ばされた。ここ数作のダンスミュージック路線から初期・中期の楽曲の良さを取り戻し、加えてメンバーの演奏の円熟味も感じとれる名作。
人気曲「One Vision」「A Kind of Magic」「Friends Will Be Friends」「Who Wants to Live Forever」「Princes of the Universe」収録。
特にフレディが力強く歌う「Who Wants to Live Forever」は彼の死後も評価が高い。
A Kind of Magic 収録曲
- One Vision
- A Kind of Magic
- One Year of Love
- Pain Is So Close to Pleasure
- Friends Will Be Friends
- Who Wants to Live Forever
- Gimme the Prize (Kurgan's Theme)
- Don't Lose Your Head
- Princes of the Universe
- Forever
The Miracle
1989年にソロ活動・バンド活動休止の末にリリースされた13thアルバム。
映画「ボヘミアンラプソディー」の逸話にある通り、このアルバムから全曲がメンバー全員の共作としてクレジットされるようになった。ロックテイストが戻ってきた印象。
アルバムジャケットの顔が重なったデザインはメンバー4人の結束が戻ったことを示しています。
人気曲「The Miracle 」「I Want It All 」「Breakthru」収録。
映画ボヘミアンラプソディーでは1985年のライブエイド前にフレディがメンバーにエイズであることを打ち明けますが、実際は少し違います。フレディの最期を看取った恋人ジム・ハットンによるとエイズ陽性が判明したのは1987年4月。メンバーに告白したのは本作『The Miracle』の制作中と言われています。
The Miracle 収録曲
- Party
- Khashoggi's Ship
- The Miracle
- I Want It All
- The Invisible Man
- Breakthru
- Rain Must Fall
- Scandal
- My Baby Does Me
- Was It All Worth It
- Hang On in There
- Chinese Torture
- The Invisible Man (12" version)
- Hijack My Heart
- Stealin
Innuendo
1991年2月リリースの14thアルバム。フレディ生存時にリリースされたクイーンの実質的なラストアルバム。
フレディはこの年の1991年11月24日にこの世を去りました。
アルバムの写真やプロモーションビデオはフレディの病気をカバーするかのように厚いメーク、モノクロやアニメなど特殊処理が多く盛り込まれています。アルバム収録時点でフレディの病気はかなり進行していたと言われています。
フラメンコを取り入れた壮大な1曲目の「Innuendo」ラストの「Show Must Go On」など名曲が多く、フレディの才能が惜しまれる。後期クイーンの名盤。
Innuendo 収録曲
- Innuendo
- I'm Going Slightly Mad
- Headlong
- I Can't Live With You
- Don't Try So Hard
- Ride the Wild Wind
- All God's People
- These Are the Days of Our Lives
- Delilah
- The Hitman
- Bijou
- The Show Must Go On
- Lost Opportunity
Made in Heaven
1995年リリースの15thアルバム。フレディの死後、前作時の音源・デモなどを使い、メンバー3人がオーバーダビングして歓声させた作品。全世界で750万枚以上を売り上げたヒット作である。
「I Was Born to Love You」は日本でもドラマやCMで使われ、大ヒットを記録した。
Made in Heaven 収録曲
- It's a Beautiful Day
- Made in Heaven
- Let Me Live
- Mother Love
- My Life Has Been Saved
- I Was Born to Love You
- Heaven for Everyone
- Too Much Love Will Kill You
- You Don't Fool Me
- A Winter's Tale
- It's a Beautiful Day (reprise)
以上、伝説のバンド「QUEEN」アルバム一覧をおすすめなどコメント付きで紹介!...という話題でした。
ではまた (*´ω`)ノ