町田市の学校給食が話題になっている。
町田市「中学校給食」問題、2万3000超の署名を集めるも不採択に 議員からは「給食は手抜き」「お弁当を作りたい人の気持ちを尊重」 - ねとらぼ
記事内容からざっくりと要点を以下にまとめる。
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町田市の中学校給食は、「弁当持参」「(デリバリー)給食」を選択できる特殊な形式だが、給食利用者は「美味しくない」などの理由で約13.2%と低い。ほぼ弁当か別途購入したものを飲食している。2万3168人の署名を集めた「小学校同様、美味しい給食で1本化」の嘆願申請が審議されたが不採択となった。不採択の理由のいくつかを抜粋。
「全員給食はお弁当を作りたいお母さんの気持ちを否定している」
「デリバリー給食を食べているのを『かわいそう』と称するのは学級の問題」
「デリバリー給食をまずいとは思わない(現状維持でいいのではないか)」
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この結果に対して様々な意見が。
中高6年間、自分で弁当を作って持って行っていた私が思う、「給食か弁当か」問題 - 宇野ゆうかの備忘録
自分で毎日お弁当を作って通学した宇野さんはこう語る。
結論から先に言うと、「『弁当か給食か』の議論は、私のような子供の存在を基準にして考えろ」だ。そして、そこから導き出される結論は1つ。「給食が最善。論点は予算の問題だけにしろ。余計な精神論を混ぜるな」だ。
確かに、主観や精神論を混ぜると話がややこしくなる。
我が家も子供が高校に通う時に、弁当にするかどうかかなり悩んだ。
親側の都合と、子供側の都合、両方から考えて、最終的には「昼食代として子供に1日あたり500円を支給する」ということで落ち着いた。
親側の都合について
- 我が家は夫婦共働きである。業務開始時間・通勤時間を考えると7時半頃には自宅を出たい。
- 朝食を抜くと1日の生活がキツいので、朝食は作って家族で食べることにしている。
- お弁当作りは具材の用意が大変。献立を考えるコストもかかる。昨夜の晩御飯のおかずの残りを使う、という手もある。おにぎりを作るくらいなら問題無い。
- 朝は化粧の時間なども必要でかなり慌ただしくバタバタする。お弁当を作らないで済むなら時間面からも助かる。
子供の都合について
- 弁当は...ちょっと乗り気がしない。弁当箱にギュッと詰まったご飯やおかずの感じがあまり好きでは無い。
- 昨日の晩御飯と同じものが弁当の具材とか飽きるから嫌だ。
- 通学の荷物をできるだけ減らしたい。弁当箱や水筒は場所を取りすぎる。手ぶらで学校に行きたいくらいだ。
- 昼食時は友達と色々な場所で食べる。手軽な方がいい。
- 食べるものはその日の気分で自分で決めたい。
このような理由があって、話合った結果、毎日500円を渡すこととなった。月にして1万円くらいが子供の昼食代ということ。
適度に子供と昼食について話し合いの場を持ったが、子供からの不満はほとんどなかった。「500mlのペットボトルが1本150円なので、飲み物を買ってしまうと残りが350円できつくなる」という不満が出たくらい。「確かにドリンクは高いから、社会人でも自宅から水筒に麦茶を持っていく人が多いよ」という話をしたら納得した模様。荷物が増えるからと嫌がっていたが、流石に夏場は水筒を持っていく日が何日かあった。
話は町田市の給食問題に戻るが、もし私が町田市民だとしても「学校で(ある程度のクオリティが担保された)給食・学食を用意してくれれば一番良い」と思う。
専業主婦だってお弁当作るの大変だと思うし、家庭の事情によって弁当作りができる/できないは様々だ。愛情とか栄養とか、そういうものとは別問題。
親の視点・子供の視点の両方から、安心して楽しく学校に通える昼食体制になることを期待したい。