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意外と知らない「片栗粉」について。成分・使い方を小麦粉と比較し理解しよう

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意外と知らない片栗粉について 成分・使い方を小麦粉と比較しておぼえよう

 

調理で良く使う「片栗粉(かたくりこ)」。
料理経験が少ないうちは「片栗粉と小麦粉で何が違うのか」「どのように使い分けるのか」よくわからない謎の粉ですよね。

レシピ通りに片栗粉を使っているだけの状態から脱却し、知識を得て更に1歩前進。お料理上手になりましょう!

本記事では片栗粉について、主に小麦粉との違いという観点からの比較結果をまとめました。情報をシェアします。

 

 

片栗粉

片栗粉の原料

片栗粉は一体何かというと、精製したデンプンの粉です。皆さんも良くご存知の「じゃがいも」から良く取れるでんぷんです。

もともとは名前の由来にもなっているユリ科の植物「カタクリ」から採取されていました。しかし現在ではカタクリ自体の生産量が少なくなってきています。そのため近年の片栗粉は大量生産しやすいジャガイモから製造されるケースがほとんどです。

片栗粉の原材料 ばれいしょでんぷん

上の画像はコープで販売している片栗粉の原材料表示。「馬鈴薯でんぷん」と表示されていますね。

片栗粉を英語で何というか

英語では「potato starch」と書きます。読み方は「ポテトスターチ」。
じゃがいものpotato(ポテト)、でんぷんのstarch(スターチ)ですね。

ちなみにとうもろこしによるでんぷん粉はコーンスターチ(corn starch)になります。

最近流行りのタピオカの粉はタピオカスターチ(tapioca starch)です。タピオカはキャッサバという野菜からとれるデンプンが正体ですよ。

片栗粉の成分

じゃがいもからでんぷんを精製したものが片栗粉です。

成分はでんぷんによる炭水化物がほとんどたんぱくしつ質は含みません

小麦粉も炭水化物を多く含みますが、たんぱく質も含みます。

片栗粉には小麦粉と違って強力粉・薄力粉のようなものはありません。小麦粉の強力粉・薄力粉などは含まれるたんぱく質の量が違います。片栗粉にたんぱく質はありません。

  小麦粉 片栗粉
炭水化物 含む 含む
たんぱく質 含む 含まない
薄力粉、強力粉 ある ない
香り・臭い 小麦の香り 無味無臭

片栗粉の香り

片栗粉は無味無臭です。

小麦粉は小麦の香りがします。

香りをつけたくない場合は片栗粉が向いていますね。

片栗粉の特徴

片栗粉・でんぷんは水と熱で糊化(こか)する

片栗粉・でんぷんの大きな特徴なのですが、水を加えて加熱すると、粘性が増大し柔らかくなります。この現象を糊化(こか)と言います。糊なので「のりか」と読みがちですが「こか」です。糊化は水だけではダメ、熱だけでもダメ。水と熱の両方が必要になります。

ジャガイモでんぷんの糊化の温度は60度が目安です。

糊化したでんぷんを放置しておく・温度が下がってくると、粘りがなくなり固くなってきます。この状態変化をでんぷんの「老化」といいます。

私たちが普段食べているお米もでんぷんを多く含みます。水と熱により炊飯することで糊化し・粘りがでて美味しくなります。

水溶き片栗粉で糊化を理解する

60度以上の湯の中にいきなり片栗粉を落とすとダマになります。この理由は、水分・熱と触れた外側が一気に糊化し、水分と触れない内側部分が粉のまま残ってしまうからです。

ダマにならないようにするには、先に片栗粉を水で溶いておき(でんぷんは水に溶けにくい)、湯の中に水溶き片栗粉を少しずつ回しいれる・良く混ぜることで上手にとろみをつけることができます。

片栗粉の使い方

打ち粉

片栗粉は水に溶けにくい性質があります。水に触れてもべたつきません。そのため生地を練る際の打ち粉に向いています。

小麦粉は水と合わさるとたんぱく質に含まれるグルテンの作業で粘着性・弾力性が出てしまい、べたついてしまいます。小麦粉を打ち粉に使うならたんぱく質が少なめの薄力粉が良いでしょう。

とろみを付ける

調理で「あんかけ」などしっかりしたとろみを付けたい場合にかたくり粉が良く使われます。粉の状態だとダマになりやすいので、混ざりやすくするために先に水で溶いておき、少量ずつ混ぜ合わせて糊化させることがポイントになるのは先に述べた通りです。

糊化してとろみがついた片栗粉は色が白から透明になります。料理の色彩の邪魔をしないのもポイントです。

片栗粉は糊化の粘度が高いのでとろみが持続します。そのため、調味料を食材にからめる・なじませるという点でとても役立ちます。

カレーやシチューのとろみ付けの場合、かたくり粉だと糊化による粘性が強くでてしまうので、小麦粉が向いています。

水溶き片栗粉ですが、かたくり粉は水に溶けにくい性質のため、時間が経つと水と片栗粉に分離(片栗粉が沈殿)してしまいます。使う直前に手早く混ぜましょう。

衣にする(焼く・揚げる)

片栗粉を使って揚げ物をすると、衣は白く、歯ごたえはカリッと軽い食感になります。時間が経ってもべたつきにくいです。

小麦粉の場合は衣は茶色く、歯ごたえはザクッとしっかりした食感になります。小麦粉にはたんぱく質が含まれているため、焦げつきやすいので注意が必要です。

肉や魚の表面に薄くつけて加熱すると、うま味を閉じこめる・口当たりを良くするといった効果があります。

つなぎにする

ひき肉や魚のすり身などにつなぎとして加えることで、バラバラになることを防ぐ・かためる役割をします。

小麦粉をつなぎにすると、水と合わさった時点でグルテンが作用してベタッっとします。

片栗粉の保存

片栗粉の保存ですが、湿気・臭い移りやダニ対策のためにも、密閉容器に移して冷蔵庫などで保管するとよいでしょう。

 

以上、意外と知らない「片栗粉」について。成分・使い方を小麦粉と比較し理解しよう...という話題でした。

ではまた (*´ω`)ノ

 

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